【令和4年度不登校の実態】文部科学省の調査を実体験と交えて考察

不登校
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不登校が増えているらしいけどよく知らない
調査結果を見ていてもピンとこない
不登校について知りたい

この記事から分かること

・小中学生の不登校の実態
・不登校の体験談


文部科学省では、毎年「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」を実施しています。

その調査では、小学生や中学生の暴力行為、いじめ、不登校、自殺とそれらに関わる支援の実態についての統計が発表されています。

この記事では、不登校の調査を当時の体験を踏まえながら解説していきます。

現在、不登校の方や不登校を経験した方にとっては共感できる部分と、できない部分があるかもしれません。

この体験は私、個人の体験だと認識していただければ幸いです。

無気力や不安が不登校の要因に

不登校の要因として51.8%が「無気力や不安」と回答

令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(文部科学省、2023)


令和4年度の調査では、不登校の要因として51.8%が「無気力や不安」と回答しています。


でも触れていますが、私自身も無気力による登校への影響が大きかったように感じています。

また、不安についても学校生活に大きな影響がありました。

特に体調による不安が大きく

またお腹が痛くなったらどうしよう


と考えることが多くありました。

不安が無気力につながる例も少なくないのではないかと思います。

不登校になった理由として考えられることについては、こちらでも紹介しています。


無気力や不安が心身に与える影響は大きい



スクールカウンセラーへの相談

・不登校うち学校内で支援を受けた小中学生が43.9%
 スクールカウンセラーに相談33.3%養護教諭から指導17.3%


・不登校のうち学校外で支援を受けた小中学生は34.6%

令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(文部科学省、2023)



文部科学省の調査では、不登校うち学校内で支援を受けた小中学生が43.9%と報告されています。

学校外で支援を受けた小中学生は34.6%ということなので、学校内で支援を受けた小中学生のほうが多いということですね。

学校内で支援を受けた小中学生のうち33.3%がスクールカウンセラーに相談17.3%が養護教諭から指導を受けたという結果が出ています。

この数字だけ見ると、支援を受けている児童生徒の数が少ない感じがするね

不登校になると外出に抵抗を感じることがあるから、それが支援へのつながりにくさに影響しているのかも


私もスクールカウンセラーとつながっていた1人です。

相談…と言っていいものなのか分かりませんが、中学3年生の後半は月に1回、別室登校をしていた友だちと相談室に遊びに行っていました。

教室に行ったり行かなかったりを繰り返していた時期は、何となくスクールカウンセラーにつながりにくかった思い出があります。

また、スクールカウンセラーが来校するのは月1回だったため、自分の体調とスクールカウンセラーの来校日が合わないこともありました。

ただ、欠席が続いていた頃にスクールカウンセラーが自宅まで来てくれて様子を見に来てくれたこともあります。

趣味の話や体調のこと、自宅での過ごし方について母を交えて談笑できたので、初対面にも関わらずリラックスしてお話できました。

しかし、スクールカウンセラーにつながってからも、会うのが月1回ということもあってか、深い相談をすることが少し難しかったような気もします。

人と関わることに不安があると、月1回の関わりでは打ち解けるのに時間がかかってしまいますよね。

ただ、学校の中に自分のことを気にかけてくれる外部の大人がいるという安心感があったためか、相談室の中はとても居心地がよかったです。

スクールカウンセリングは不登校支援の中でもつながりやすい


一度、教室に入れなくなると学校に戻りにくくなる

前年度から不登校が継続している小学生は42.3%中学生は53.0%

令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(文部科学省、2023)


文部科学省の調査では、前年度から不登校が継続している小学生は42.3%中学生は53.0%であることが分かっています。

中学生の半分以上は、不登校の状態が継続していることがこのデータから読み取れます。

私は小学生の頃に一時期、教室に入れなくなってしまったことがありました。

そのときも理由がよく分からず、親や先生が困っていたのですが、学期が変わると自然と教室に登校できるようになっていたことを思い出します。

それとは反対に、中学生では一度教室に入れなくなると、その状態が続いていました。

学年が変わって何度か教室で授業を受けていたこともあったのですが、気づくと長期間欠席し続けている…といった感じです。

この小学生と中学生の違いは何なのか考えてみると

周りの目を気になるかどうかの度合いや
人間関係の複雑さ

が関係していたのではないかと思います。

小学生の頃は長期欠席が続いたあとに教室に戻っても、周りの目を気にすることはありませんでした。

しかし、中学生になると、少し周りからはずれた行動をとると浮いてしまうような感覚があり、教室に入ることにかなりの勇気が必要でした。

実際に、同級生が不登校に対して批判しているのを耳にしたこともあります。

そうすると教室に戻るのが、とてもハードルの高いことのように思えてしまうのです。

当時の私からすると

不登校になると続いてしまう可能性があるから、なるべく教室に入るようにしたほうがいい

という考えではなく

どうしたら本人が安心して過ごせるのか

に焦点を当てて考えてもらえたら嬉しかったな、と思います。

本人の心身の状況に焦点を当てることが大切


当事者だった私が願うこと

今回は文部科学省の調査と不登校の実体験を交えて考察をしました。


学校に行ったほうがいい
学校に行かなくてもいい


色々な考え方があるかと思います。

ですが、一番に考えてほしいことは

本人の心身の状況


です。

当事者だった私としては

不安な毎日を過ごさないよう
少しでも未来に希望が持てるよう


まずは、本人のメンタルケアを最優先にしてほしいと心から願います。

下記記事では、不登校を経てからの高校生活の体験を書いています。

中学校卒業後の生活が分かるので、興味がありましたらぜひお読みください。

参考文献

文部科学省(2023)令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について,https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_1.pdf

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