不登校のときって何を考えていたの?
不登校は気がラク?
不登校の子どもの気持ちが分からない…
自身の経験を通して、不登校の児童や生徒は自分の気持ちを話すことが難しいように感じています。
私自身も当時、自分の気持ちを周囲に伝えることが難しく、
何を考えているのか分からない…
と言われることが多くありました。
上手に伝えられないというよりは、
自分でも何を思っているのか分からない
というのが、当時の正直な気持ちでした。
色々な感情が、ぐちゃぐちゃになって自分でも上手に処理できなかったのかもしれません。
当時はそんな状況でしたが、不登校期間を終えて何年か経つと、当時の自分がどう思っていたのかが、だんだんと分かってきたように思えました。
今回は不登校だった当時を振り返りながら、不登校のときの気持ちについて紹介していきます。
本記事は、不登校の児童生徒、全員に共通するものではなく、個人の体験談として捉えていただけますと幸いです。
自分の気持ちが分からない
どうして学校に行きたくないの?
何度も言われた言葉です。
たぶん、学校にけなくなったときに言われた言葉ナンバーワンです。
周りからすれば、この疑問は当然といえば当然だと思います。
だって、周りの大人たちは学校が嫌でもなんとか登校していたのですから…
実はこの疑問、不登校である本人が一番、気にしているんです。
どうして行きたくないのか分からないけど、身体が動かない…
学校に行けなくなった理由としては、【どうして不登校に?】中学時代に不登校になった5つの理由
で紹介しています。
今となっては不登校の理由が分かっていますが、当時の私はどうしてここまで学校が嫌なのか理由がよく分かりませんでした。
直接的に学校に行けなくなった理由は心因性の腹痛ですが、それでも
お腹が痛くなくなったとしても、学校に行くことに強い抵抗がある
ことが漠然と感じていました。
腹痛の原因=学校
なので、学校の何が嫌なのか理由を探ろうとしてくるのですが、自分でも分かりません。
結局、何が自分にとって負担だったのか分かったのは、中学校や高校を卒業して、何年か経ってからです。
不登校の根本的な理由は本人が分かっていないこともある
罪悪感
不登校の理由を繰り返し聞かれまくるうちに、だんだんと自分が責められているように感じるようになりました。
当時の私は
腹痛ごときで休んでいるなんて、本当に自分はダメな人間だ…
と思いながら学校を休んでいました。
学校に行けていないことを、当時の私はとても気にしていたように思います。
これは全員に当てはまることではありませんが、学校を休んで悠々自適に過ごしているように見えても、実は
不登校であることを、とても気にしている
パターンもあります。
当事者だった私からの目線としては、学校を休んでいるからといって、無闇に責められると精神的にかなりきつかったです。
学校を休み続けることに対する罪悪感
孤独感
家にも学校にも居場所がない感覚がありました。
学校に行っていないという状態から、
親には責められ、かといって思い切って学校に行っても居心地が悪い…
そんな時期が何年か続いていたように思います。
自分の気持ちが分からず、周りの大人に伝えることができなかったため、余計に孤独が深まってしまったのかもしれません。
その中でも唯一、不登校だった友だち同士で一緒にいる時間が、自分にとっての居場所でした。
またお母さんと言い争っちゃった…
人生しんどい…
など、同じような気持ちを共有して、趣味の話で盛り上がれる時間は、私にとっての大切な時間でした。
あのような辛い期間に、一緒にいてくれる友だちがいたのは、とてもありがたいことだったと改めて思います。
家にも学校にも居場所がない
行きたいけど行きたくない
普通に学校に行けば、親にも責められないし同級生と出くわしても気まずくならない
当時の私はそう思っていても、学校に行けませんでした。
学校に行ったほうがスムーズに生活できることは分かっているのですが、身体が動かないのです。
行きたくないから行かないんでしょ?
と思う方もいるかもしれませんが、本当に石のように足が動きません。
しかし、私は中学校・高校と充実した生活を送りたいという理想がありました。
学校で楽しく過ごせたらいいのにな
という気持ちはありました。
このような、「行きたい」「行きたくない」の矛盾した気持ちを抱え続けることは、とても負担の大きなことです。
心理学では、両価的感情といわれており、悩みを抱えているときにそのような感情を持ちやすいとされています。
当時の私は
「行きたくない」なんて思っちゃだめだ
と思い、必死で行きたくない気持ちを抑えてしました。
気持ちは抑えていたのかもしれませんが、結果的に「腹痛」や「身体が動かない」という形で身体に表出されていたのかもしれません。
当時の自分に声をかけてあげるなら
「行きたくない」って思ってもいいんだよ
と言ってあげたいです。
「行きたくない」という気持ちも認めてあげることで、身体に現れているストレス反応が多少は和らいだのではないかと思います。
両価的感情がストレスとして身体に現れる
何年か経って分かる気持ちがある
今回は不登校だった当時を振り返りながら、不登校のときの気持ちについて紹介しました。
当時の気持ちについて4つ紹介しましたが、これらの気持ちが中学校・高校卒業後にすぐに分かったわけではありません。
自身の経験を通して、気づいたこともたくさんありました。
もしかしたら、これから先、気づくこともあるかもしれません。
相手の行動に対して、理由が明確に、はっきりあるのかは分からない
という視点を持っておくことも1つなのかもしれません。
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